ノベルズ・ロッカ
連載中小説
admin
[
50
] [
49
] [
48
] [
47
] [
46
] [45] [
44
] [
43
] [
42
] [
41
] [
40
]
[PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
2025/05/11 (Sun)
雨のち強姦 第4話 -- 7 --
愛人かあ?
こんなにふかふかのベッドで眠ったのは、久しぶりの秀雄であった。
いつもは、事ム所の二階の、六畳間のせんべい布団で寝ているのだ。
秀雄は朝の9時過ぎに目覚めた。
加奈子はすでに帰っていた。
べつにケンカ別れをした訳じゃない。
加奈子はいつも、ラブホに泊まった事などないのだ。
秀雄にしたって、これまではなかった。
フックで肛門を吊り上げながらの、鬼畜なセックスが終わった後でさえ、加奈子は優しかった。
毎度の事だが、バスルームの中で、秀雄の巨根を慈しむように洗ってくれた。
だが、その
後
(
あと
)
で泣き出してしまった。
秀雄は困惑の様子だ。
「泣くなよ、加奈子センセ。美人が台無しだろ」
「だって・・・だって・・・恐かったのよ・・本当に・・本当に・・死ぬかと思ったわ・・お尻を・・豚肉みたいに・・吊るすって言うんだもん・・」
「でも、しなかったろ?」
「あんな・・恐い事・・もう言わない? ・・秀雄って・・そんな恐い人じゃ無いよね・・」
「しかしなあ、……俺は元々、異常者の強姦魔だろ? センセ、何か勘違いしてねえか?」
「ウン。グス・・解ってるの・・でもね・・物事には限度ってものがあるでしょ?」
「限度ねえ? ケツ穴吊られても、死にゃしねえと思うがなあ・・・まあ・・しねえけど・・」
「屈辱の程度よ・・いつも・・わたしが・・どれだけ恥ずかしい思いをしてると思う?」
「そりゃ、そーとーなもんだとは思うけどよ・・苛めるぞ。っつって苛めてんだから。・・だがな、それじゃ、なんで呼び出すんだよ。いたぶってやるって、ハッキリと言ってんじゃねえか」
「それは・・・・・・気持ちイから・・・・」
「そーだろ! 嫌ならもう会わなきゃいーんだ! あのエロ画像だって、何処にも投稿しねえよ。約束するよ。な。そーしたらいーじゃねーか! お互いに住む世界だって、まるっきり違うんだ。なにもかも、無かった事にして、忘れるのが一番って事」
「その方がいいの?・・グス・・秀雄・・・・わたしが嫌い?」
「はれ?」
「はっきり答えて。わたしの事、ちょっとは好き?」
「そりゃまあ・・・仮に、……好きだとしても、何もかも、こんなに違ってるんだ。しょーがねーよなーって事」
「あ! 好きって意味なのね。秀雄はわたしの事が好き。・・でいいのね」
「・・・まーな・・・」
「嬉しい・・・こんなに身体を感じさせてくれる人が・・わたしの事・・好きじゃないってのは・・あまりにも悲しすぎるわ・・良かった・・嬉しい・・」
「ふーむ・・・・」
──女心のよーな。・・・自己チューが爆進してるよーな。・・・嬉しいよーな。・・・解んねえ。
そんな次第であった。
バスルームから出て、いつもなら、加奈子と一緒にチェックアウトするのだが、なんだか甘酸っぱい気持ちになってしまった。
こんな時、秀雄は、無性にアルコールを欲するのだ。
「じゃ、秀雄、飲みすぎないようにね。また連絡するわ。別れるなんて言っちゃ嫌よ。あっそれから、次の時は、傘の
柄
(
え
)
だけは、カンベンしてね。じゃーね!」
こう言って足取りも軽く、加奈子は帰って行った。
冷蔵庫の中のアルコールを片っ端から飲みながら、秀雄は、きつねにつままれたような心境であった。
テーブルの上、ルームキーの脇には、1万円札が5枚置かれていた。
加奈子が置いていったのだ。
ホテルは前金であり、加奈子が支払っていた。
正確にいうと、料金はいつも、チェックインの前に、加奈子がそっと渡してくれる。
バーでも何処でもそうなのだが、勘定前に、テーブルの下からそっと、いつだって金を貰う。
「男の人が支払わなきゃ。格好つかないでしょ?」
と加奈子は言う。
あの強姦から2ヶ月。
逢瀬も6回目になる。
いつでもラブホに落ち着く。
「今までに30万以上、もらったって事。──
あははは。ヒモみたい。
シカシ何だかなー? 解らんな。
俺が加奈子を好きなのは、当たり前だよな。俺、当人だから、よく解る。
あーゆーの好みだし、ジッサイいい女だよ!
考えると、ちょっと苦しくなるな。せつないって言うんだろ?
だけど、
なんせ絶望的な関係だからなあ。
いっその事、考えない方がマシだと思ってきたんだ。
まあこれは、正解だな。なんせ俺、強姦魔だからな。
まあ、でも、
「好きは好き。マジで好きなんだよー! 俺はオマエの
何
(
なん
)
なんだ? あははは、愛人かあ?」
はあ、声に出しても、ちっともスッキリしねえ。
だけど……
あーヤリてえ! さっきヤッタばっかだけど。
加奈子の事考えると、またヤリたくなる。
なんぼでもヤリてえ! マジ、馬鹿か! ったく」
飲んでも酔えなかった。
更に、つべこべと考えてしまう。
「しかし、なんで加奈子が? 俺の事、好きだって? マッサカだよな。──
実はアイツ、色キチガイで、感じさせてくれる男なら、誰でも熱烈歓迎! って事か?
うーむ。・・そっちの方がホントらしいし、筋が通ってる。
でも、そいじゃ、俺が惨め過ぎねえか? ま、俺、強姦魔だから・・・・それでもいっか。
とにかく、不思議って事。
不思議は、・・・・解んねえって事」
PR
2009/11/30 (Mon)
未選択
Trackback()
Comment(0)
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
■flamingo pink
■jaune brillant
■lettuce green
■ice green
■baby bule
■salvia blue
■lavender
メールアドレス
URL
コメント
パスワード
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
←
雨のち強姦 第4話 -- 6 --
HOME
雨のち強姦 第4話 -- 8 --
→
カレンダー
04
2025/05
06
S
M
T
W
T
F
S
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
リンク
管理画面
新しい記事を書く
カテゴリー
未選択 ( 93 )
フリーエリア
最新コメント
最新記事
HBEロッカの黒ブログ
(01/16)
2012年 あけましておめでとう
(01/01)
ほい
(10/21)
さっさ
(10/21)
逃避行
(07/21)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
千駄山ロッカ
性別:
非公開
バーコード
RSS
RSS 0.91
RSS 1.0
RSS 2.0
ブログ内検索
アーカイブ
2012 年 01 月 ( 2 )
2011 年 10 月 ( 2 )
2011 年 07 月 ( 1 )
2011 年 04 月 ( 1 )
2011 年 01 月 ( 1 )
最古記事
こんにちは。
(05/28)
G
(05/28)
F
(05/28)
C
(05/28)
B
(05/28)
P R
忍者ブログ
[PR]
(Design by 夜井)