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愛人かあ?

 

 こんなにふかふかのベッドで眠ったのは、久しぶりの秀雄であった。
 いつもは、事ム所の二階の、六畳間のせんべい布団で寝ているのだ。

 秀雄は朝の9時過ぎに目覚めた。
 加奈子はすでに帰っていた。
 べつにケンカ別れをした訳じゃない。
 加奈子はいつも、ラブホに泊まった事などないのだ。
 秀雄にしたって、これまではなかった。

 

 フックで肛門を吊り上げながらの、鬼畜なセックスが終わった後でさえ、加奈子は優しかった。
 毎度の事だが、バスルームの中で、秀雄の巨根を慈しむように洗ってくれた。

 だが、そのあとで泣き出してしまった。
 秀雄は困惑の様子だ。

「泣くなよ、加奈子センセ。美人が台無しだろ」

「だって・・・だって・・・恐かったのよ・・本当に・・本当に・・死ぬかと思ったわ・・お尻を・・豚肉みたいに・・吊るすって言うんだもん・・」

「でも、しなかったろ?」

「あんな・・恐い事・・もう言わない? ・・秀雄って・・そんな恐い人じゃ無いよね・・」

「しかしなあ、……俺は元々、異常者の強姦魔だろ? センセ、何か勘違いしてねえか?」

「ウン。グス・・解ってるの・・でもね・・物事には限度ってものがあるでしょ?」

「限度ねえ? ケツ穴吊られても、死にゃしねえと思うがなあ・・・まあ・・しねえけど・・」

「屈辱の程度よ・・いつも・・わたしが・・どれだけ恥ずかしい思いをしてると思う?」

「そりゃ、そーとーなもんだとは思うけどよ・・苛めるぞ。っつって苛めてんだから。・・だがな、それじゃ、なんで呼び出すんだよ。いたぶってやるって、ハッキリと言ってんじゃねえか」

「それは・・・・・・気持ちイから・・・・」

「そーだろ! 嫌ならもう会わなきゃいーんだ! あのエロ画像だって、何処にも投稿しねえよ。約束するよ。な。そーしたらいーじゃねーか! お互いに住む世界だって、まるっきり違うんだ。なにもかも、無かった事にして、忘れるのが一番って事」

「その方がいいの?・・グス・・秀雄・・・・わたしが嫌い?」

「はれ?」

「はっきり答えて。わたしの事、ちょっとは好き?」

「そりゃまあ・・・仮に、……好きだとしても、何もかも、こんなに違ってるんだ。しょーがねーよなーって事」

「あ! 好きって意味なのね。秀雄はわたしの事が好き。・・でいいのね」

「・・・まーな・・・」

「嬉しい・・・こんなに身体を感じさせてくれる人が・・わたしの事・・好きじゃないってのは・・あまりにも悲しすぎるわ・・良かった・・嬉しい・・」

「ふーむ・・・・」

 ──女心のよーな。・・・自己チューが爆進してるよーな。・・・嬉しいよーな。・・・解んねえ。

 そんな次第であった。

 バスルームから出て、いつもなら、加奈子と一緒にチェックアウトするのだが、なんだか甘酸っぱい気持ちになってしまった。
 こんな時、秀雄は、無性にアルコールを欲するのだ。



「じゃ、秀雄、飲みすぎないようにね。また連絡するわ。別れるなんて言っちゃ嫌よ。あっそれから、次の時は、傘のだけは、カンベンしてね。じゃーね!」
 こう言って足取りも軽く、加奈子は帰って行った。

 冷蔵庫の中のアルコールを片っ端から飲みながら、秀雄は、きつねにつままれたような心境であった。
 テーブルの上、ルームキーの脇には、1万円札が5枚置かれていた。
 加奈子が置いていったのだ。
 ホテルは前金であり、加奈子が支払っていた。
 正確にいうと、料金はいつも、チェックインの前に、加奈子がそっと渡してくれる。
 バーでも何処でもそうなのだが、勘定前に、テーブルの下からそっと、いつだって金を貰う。

「男の人が支払わなきゃ。格好つかないでしょ?」
 と加奈子は言う。

 あの強姦から2ヶ月。
 逢瀬も6回目になる。
 いつでもラブホに落ち着く。

「今までに30万以上、もらったって事。──
 あははは。ヒモみたい。
 シカシ何だかなー? 解らんな。
 俺が加奈子を好きなのは、当たり前だよな。俺、当人だから、よく解る。
 あーゆーの好みだし、ジッサイいい女だよ!
 考えると、ちょっと苦しくなるな。せつないって言うんだろ?
 だけど、
 なんせ絶望的な関係だからなあ。
 いっその事、考えない方がマシだと思ってきたんだ。
 まあこれは、正解だな。なんせ俺、強姦魔だからな。
 まあ、でも、

「好きは好き。マジで好きなんだよー! 俺はオマエのなんなんだ? あははは、愛人かあ?」

 はあ、声に出しても、ちっともスッキリしねえ。
 だけど……
 あーヤリてえ! さっきヤッタばっかだけど。
 加奈子の事考えると、またヤリたくなる。
 なんぼでもヤリてえ! マジ、馬鹿か! ったく」

 飲んでも酔えなかった。
 更に、つべこべと考えてしまう。

「しかし、なんで加奈子が? 俺の事、好きだって? マッサカだよな。──
 実はアイツ、色キチガイで、感じさせてくれる男なら、誰でも熱烈歓迎! って事か?
 うーむ。・・そっちの方がホントらしいし、筋が通ってる。
 でも、そいじゃ、俺が惨め過ぎねえか? ま、俺、強姦魔だから・・・・それでもいっか。
 とにかく、不思議って事。
 不思議は、・・・・解んねえって事」















 
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