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ぬるぬるにしてやる



 沙耶花は唇奉仕を続けている。
 巨大な逸品を相手に奮闘努力するサヤカであったが、さすがに口が疲れてきた。
 だが秀雄は、独特の「噛み」が気に入った様子で、なかなか開放してくれない。
 この場合、フュニッシュの無い秀雄の体質は、まことに厄介なものだ。
 ついに沙耶花が泣きを入れた。
「お願い。もう赦して。お口が、れろれろになっちゃったあ」

「あはははは。スケさんもカクさんも、もーいーでしょう。……沙耶花、化粧直してくれ。はげ落ちそうでヒヤヒヤする」

「ひっどーい! あたしのスッビン、そんなに嫌い?」

「ああ。俺は『お仕置き』しに来たんだ。だから、人気子役みたいな顔見てると、気がえるんだ」

「『お仕置き』って、あなた、……やっぱり、小松さんに頼まれたのね。でもね、小松さん、あたしにはマンション返せなんて、一言も言わないのよ!」

「あのな。そんなこたあ、どーでもいーんだよ」

「じゃ、どうして?」

「つまり、な。小松さんにマンション一軒、貢がせる程の悪女を、いたぶってみてえじゃねえか。しかも写真見たら、いい女じゃねえか」

「え? 意味、解んない。あなた、いったい何者なの?」

「だから、強姦魔だって言った筈だ。俺の機嫌がいいうちに、さっさと化粧直せよ。あんまりキツくすんなよ。その写真と同じにしろよ」

 ベビードールを着た沙耶花は、ドレッサーに向かって、念入りに化粧を直す。
 秀雄は、冷蔵庫からアンズ酒を取り出して飲んでいる。



 沙耶花の化粧が仕上がった。
 今度は写真と同じで優しげな美形だ。
 ギターケースから取り出した短い赤縄で、後ろ手に縛り上げる。
 乳房に回した訳じゃない。手首だけを結んでやった。
 ムチ打ちが恐ろしい沙耶花は、全く抵抗しない。

「ひげ剃り後に効くんだからな。傷にだっていいって事」
 こう言って秀雄は、スクワラン・オイルを取り出した。
 ロッカ先生一押しの品を貰ったモノだ。
 ローションとともに、巨砲の秀雄にとっては嬉しい品だ。
「みみず腫れ」に、たっぷりとぶちまけて、ぬるぬると塗り込んでやる。

「どだ? 少しは楽になっか?」
 と秀雄。

「あ。痛みが止まります。効いてる感じ……」
 と沙耶花が答える。

 こんな時は、ほんのちょっぴりの優しささえ、涙が出るほど嬉しいものだ。
 気配を察知した秀雄が言った。
「泣くなよ! 化粧が落ちる!」

「……もう!」
 沙耶花は複雑な心境だ。
 さて、後ろ手縛りの、ぴちぴちした肉体は、どこもかしこも、ぬるぬるになった。

「シーツの上だとスクワラン、染み込んじゃって、勿体ないな。あ、そうだ! 沙耶花、ゴミ袋どこにある?」
 在りかを聞いて、ダイニングへ取りに行った。
 ついでにアンズ酒をもう一本。



 ゴミ袋を敷き詰めたベッドの上に、オイルまみれの沙耶花を転がしておいて、更にローションの小ビンもぶちまけてやる。
 後ろ手縛りの全裸の沙耶花の、ぬるぬるの感触がたまらない。

「あ・・あ・・あ・・あ・・あ・・あ・・」
 と沙耶花が喘ぐ。
 もうボキャブラリーなんて必要無い。
 触りまくって、揉みまくって、抱きついて、しゃぶりついて、美形と、くねくね悶える極上の肉体の感触を、愉しめばいいのだ。























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