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「縛り台」の準備


 通常、ラブホテルで一番困るのが、当たり前な話なのだが、縛りつける場所、つまり「縛り台」(拘束台)がない事だ。
 ひと昔前のラブホのなかには二間続きになっていて、部屋と部屋の間に鴨居が掛かっているタイプの物もあった。
 これなどは、SMにうってつけであったのは言うまでもない。
 
 最近はワンルームタイプの物が多く、少々値段が高くて広い間取りの場合でも、鴨居なんて到底望めないのが現実である。
 そこで、吊り立ち姿での緊縛が困難ならば、せめてベッドに縛りつける事を可能たらしめようではないか。



 足付きべっドの場合や、ベッドヘッドが柱状、或いは格子状などの場合は、そこに縛り付ければいい訳だが、都合の良い部屋などなかなか望むべくもない。
 そんな取り付く島もない部屋の場合は、ベッドマットの下に荷造り用のビニール紐を、漢字の(井)の字の形にして通しておくのだ。
 始めから、(井)の字の形に結んだ紐を用意しておくと、なお簡単である。
 紐はマットからあらかじめ三十センチ程、はみ出すくらいの長さにしておく。
 ベッドマットをめくり上げ、紐をすのこ板にガムテープで数ヶ所止めて、マットを元に戻す。
 これで、マットの重さも手伝って、紐は動かなくなる。
(井)の字の方向に、上下左右2本づつ、都合8本の紐がはみ出した訳だ。
 そして、はみ出した紐の端は、輪っかにしておくのだ。
 この輪っかに、美那子を縛った縄をくくり付け、固定する事が出来る。
 これで「縛り台」の出来上がりである。

 両腕を束ねて、人の字形に縛りつける事も出来るし、大の字に縛りつける事も出来る。
 マングリ返しのまま固定する事だって出来るのだ。
 大変な労力だと感じるだろうが、
 ──固定したくても、縛りつける所が無いばかりに、途方に暮れる。
 などという事がなくなるのだ。

「縛り台」は慣れれば安外楽に、素早く取り付けられるようになる。
 しかも真横から、強く引っ張れば簡単に外せるので、帰る際には抜き取って、ゴミ箱に棄てていけばよい。
 スムーズなプレイの進行の為にも、大いなる悦楽の為にも、これは私にとって絶対に必要な仕掛けなのだ。

 これを思い付いた当初は、我ながら照れくさくもあり、とりあえず着衣のまま、後ろ手縛りにした美那子に、目隠しをしておいて、
「隠しカメラはないか?」
 とか
「虫が出た」
 などと言いながら、じたばたとセッティングをしたものである。
 これで下準備は完了だ。


 








 


 
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